『膵臓がん』のサインかも…手遅れになる前に知っておくべき「3つの兆候」とは?

2026年09月03日 16:57

なんだか最近、背中が痛むけれど、ただの肩こりや腰痛だろうと、湿布を貼ったり鎮痛薬を飲んで済ませてはいませんか?

実は、その背中の痛みの裏に、沈黙の臓器と呼ばれる「膵臓(すいぞう)」の重大な病気が隠れていることがあります。

「膵臓に異常があるとなぜ背中に痛みが現れるのかというと、膵臓が背骨のすぐ前に位置する臓器であり、進行した病変が背中の神経を刺激するためです。

膵臓は胃の後ろ側に隠れるように存在し、そのすぐ裏側には背骨があります。背骨の前には全身の神経が交差する『腹腔神経叢(ふくくうしんけいそう)』という太い神経が集まっています。

膵臓にがんが生じると、病変が周囲の組織に広がっていく『浸潤(しんじゅん)』を起こします。この浸潤したがん細胞が背中の神経の束に食い込むことで、強い『背中の痛み』として脳に伝わります。

ほかにも、がんによって膵臓からの消化液である『膵液』の通り道が塞がれると、膵臓内に強力な消化液が滞留して強い炎症を起こし、これが神経をさらに刺激して痛みを引き起こすこともあります。

ただし、がんが小さいうちはこうした神経への刺激などは起きにくく、症状が出にくいのが特徴です。

日本膵臓学会のガイドラインでは、血縁者に患者がいる場合や、糖尿病や慢性膵炎などにかかったことがあるケースがリスク要因として明記されています。

喫煙や多量飲酒、肥満といった日常の習慣もリスクを高めることが知られています。」

「背中の痛みを単なる凝りと思い込み、薬で痛みを覆い隠してしまうと、病気の進行を放置することになるかもしれません。

場合によっては、手術などの根治治療が困難な段階へと陥る危険性もあります。 湿布や消炎鎮痛剤は、神経が脳に痛みを伝えるルートを一時的に遮断し、症状をやわらげるもので、痛みの根本的な原因を治療しているわけではありません。

膵臓がんは、小さいうちから周囲の組織に広がる浸潤性が強い特徴を持ち、さらに周囲のリンパ節や肝臓などの他の臓器に転移しやすい性質があります。

薬で痛みを紛らわせている間にも、がん細胞は静かに増殖を続け、周囲の太い血管や重要な神経へと広く深く浸潤していってしまうおそれがあります。

 消炎鎮痛剤が一時的に効いてしまうことで『ただの筋肉痛だ』と誤解し、受診を先延ばしにしてしまうことには気をつけましょう。

鎮痛薬で抑え難くなって、慌てて医療機関を受診したときには、すでにがんが周囲の主要な動脈などを巻き込んでおり、手術による切除ができなくなっているということもあります。

「普通の肩こりや腰痛とは異なり、姿勢を変えても痛みが変わらず、食事に連動した違和感や急な血糖値の上昇を伴う場合は、内臓からのサインを疑いすぐに受診を検討しましょう。

 一般的な整形外科的な痛みであれば、体を動かしたり、姿勢を変えたりすることで痛みの強さが変化するケースが多いです。

しかし、膵臓がんによる背中の痛みは、お腹の奥深くにある神経が直接刺激されて起こるため、どのような体勢をとっても痛みの強さや場所が変わりにくいという特徴があります。

(ただし、体を前に折り曲げてかがみ込む姿勢をとると、背中の神経への圧迫が物理的に和らぎ、一時的に痛みが軽くなることもあります。)

【注意すべき3つのサイン】
 姿勢によって変わらない痛み
寝返りを打っても横になっても、背中の重苦しい痛みが持続する。

食後の痛みの悪化
食後や飲酒の後に、膵液の分泌が促されることで膵臓の内圧が高まり、みぞおちから背中にかけて痛みが強くなる。

原因不明の血糖値上昇
食生活を変えていないのに、急激に血糖値が上昇するような場合には要注意です。

がんが進行するとインスリンが不足し、糖尿病が発症・悪化します。日本膵臓学会でも、糖尿病の急な悪化時は詳しい検査を行うことが推奨されています。これらのサインが重なった場合は我慢せず、早めに消化器内科を受診してください。

姿勢を変えても和らがない重苦しい痛み、食後の痛みの悪化、そして急激な血糖値の上昇。

これらのサインに心当たりがある場合は、決して自己判断で放置せず、一刻も早く消化器内科などの医療機関を受診することが、自らの健康と命を守るための第一歩となります。

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