婦人科更年期相談
・ホットフラッシュをはじめ、日によって変化するさまざまな不快な症状を漢方で整えていきます。
・不眠や気分の落ち込みなど、つらい心身の症状も漢方治療でやわらげます。
・子宮筋腫による不正出血、生理痛、生理不順などの症状も、漢方治療によって緩和していきます。
更年期のゆらぎにお悩みの方へ
〜心と体のバランスを整える漢方の力〜
40〜50代の女性に多く見られる「更年期の不調」。
急なほてりや発汗（ホットフラッシュ）、イライラ、不眠、動悸、めまいなど、日常生活に支障をきたす症状も少なくありません。
西洋医学ではホルモン補充療法（HRT）が一般的ですが、副作用や既往症、心理的な抵抗感から他の方法を探す方も多いようです。
そのような方に注目されているのが、体質全体を整える漢方療法です。漢方は体と心のバランスを見つめ直し、年齢とともに変化する体をやさしく支えることを目的としています。
よく見られる更年期の不調
顔のほてり・発汗（ホットフラッシュ）
イライラ・気分の波・不安感
疲労感・無気力
不眠・動悸・息切れ
めまい・耳鳴り・関節や筋肉のこわばり
冷えとほてりの繰り返し
肌や髪のハリ低下、乾燥感
東洋医学から見た更年期の原因
漢方では、更年期の不調は「腎（じん）」の衰えと「気血（きけつ）」の乱れによって起こると考えます。
腎は生命エネルギーの源とされ、ホルモンや生殖、老化と深く関わる重要な臓です。この腎の力が弱まると、気の巡りや血流のバランスが崩れ、心身にさまざまな症状が現れます。
のぼせ・イライラが強い → 熱を冷ます漢方
冷え・疲労が強い → 腎を補う漢方
このように、一人ひとりの体質に合わせて処方を選ぶのが漢方の特徴です。
主なタイプとその特徴
肝熱タイプ（肝鬱化火型）
ストレスや緊張で「気」が滞り、体内に熱がこもるタイプ。
のぼせ、発汗、顔の赤み、怒りっぽさ、不眠などが目立ちます。
腎陰虚タイプ
体の潤いが不足し、上半身に熱が偏る状態。
寝汗、喉の渇き、皮膚の乾燥、耳鳴りなどが出やすく、夕方以降に症状が強まる傾向があります。
腎陽虚タイプ
体を温める力が弱まり、冷えやむくみ、倦怠感が中心。
下半身の冷え、腰や膝のだるさ、夜間頻尿などが特徴です。
気血両虚タイプ
エネルギー（気）と栄養（血）が不足。
めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、集中力の低下などが見られます。
※多くの方はこれらが複合して現れるため、体質に合わせた調整が大切です。
漢方による改善の考え方
更年期の漢方治療は「症状を抑える」よりも「体質のバランスを整える」ことを重視します。
睡眠や食生活、冷えの有無、ストレスの状態などを詳しく伺い、体全体を見てアプローチを行います。
のぼせ・イライラ → 熱を冷まし、気の流れを整える
冷え・疲労感 → 腎を補い、体を芯から温める
不眠・動悸 → 神経の高ぶりを鎮める
肩こり・頭痛 → 血流を促して滞りを解消
養生（セルフケア）のポイント
漢方の効果を高めるには、日々の生活習慣も大切です。
睡眠：就寝前はスマホやカフェインを避け、ぬるめの入浴でリラックス。
運動：軽いストレッチやウォーキングで気血の巡りを改善。
食事：豆腐・納豆・豆乳などの大豆製品、黒ごま・ナッツ・青魚・発酵食品を意識的に。
心のケア：趣味・深呼吸・瞑想などでストレスを溜めない工夫を。
心と体の両面から整えていくことで、更年期のつらさをやわらげ、前向きな毎日を取り戻すことができます。