日照不足による体への影響
まずは、睡眠への影響です。
太陽の光は、体内時計を整えるうえで重要な刺激となるため、日照不足によって睡眠リズムが後ろにずれる可能性があります。
また、日中の光には覚醒を促す作用があり、昼間の眠気や注意力にも影響する場合があります。
さらに、光を浴びる量は気分とも関係しています。ある研究では、日中に屋外で過ごす時間や光を浴びる量が多い人ほど、気分の落ち込みが少ない傾向が報告されています。
日光と関わりが深い「ビタミンD」
もう一つ、日光と深く関わっているのがビタミンDです。
ビタミンDは食事から摂るほか、紫外線(UV-B)を浴びることでも作られます。
作られたビタミンDは、カルシウムの吸収を高めて骨を強くする働きがあり、欠乏が深刻になると、骨からカルシウムを溶かし出して補います。
そのため、成人では骨軟化症や骨粗鬆症の原因となる可能性があります。
ビタミンDを作る紫外線の強さは、地域や時間帯、季節によって大きく変わります。
そのため、同じ量のビタミンDを作るのに必要な時間は、国内でもまちまちです。
国立環境研究所によると、一定量のビタミンD(10㎍)が作られるのに必要な時間は、10月上旬の沖縄で10分、横浜で20分、札幌で25分です。
冬至に近い12月下旬になると、沖縄で25分、横浜で45分、札幌では3時間を超えます。
これらは正午頃に顔や手を露出した場合を想定しているため、時間帯や皮膚の露出面積によっても変わります。なお、ビタミンDを作るUV-Bは窓ガラスを通さないため、外に出て日光を浴びましょう。
多くの人は、必要なビタミンDの半数以上を紫外線に頼っていますが、食品から補うことも勧められています。
ビタミンDは、鮭やさんま、いわしなどの魚のほか、まいたけ、干ししいたけ、きくらげなどのキノコ類に多く含まれています。
日差しの少ない日が続くときや、紫外線が弱くなる冬に向けては、日光だけに頼らず、食事から摂ることも意識したいところです。